2018年1月大雪 2階の窓から


大雪の一夜が明けて一面の雪が眩しく光っています。降りましたね。
上の写真は実家の2階の窓からの景色です。

私の実家は東京都新宿区中井。母は90歳で一人暮らしです。
米本の家に生まれた私は三姉妹の長女でした。父が生前、誰が墓守りをしてくれるかとよく言っていたため、私の次男宏二郎を結婚していなかった妹の養子にしました。ところが妹はさっさと父の後を追って4年前にお星様になってしまいました。米本家の重圧が一気に宏二郎の肩にかかってきてしまったのです。 

母は前からお料理はあまり好きではなかったようです。それにひきかえ父は戦地に行ってもどの草が食べられるかちゃんと見分けが付き、食糧難だった南の島でも指図は出来たそうです。父は仕事に余裕があり出すと家の食事を作るようになり、父が出来なくなると妹が全部作っていました。ところが妹がいなくなってしまったので宏二郎が代わりに孫の身でありながら週一回ですが母と一緒に食事をし、作り置きもし、買い物もして。。。すぐ下の妹も東京に住んでいるので週一回来て面倒を見てくれています。私もなるべく月に一回は上京し何日か泊まるようにしています。

そんな生活が続いていましたが、昨年春、岩国に宏二郎の家が完成しました。これは宏二郎の意図した事ではなく、母が書を収納する為の倉庫を作って欲しいと言った事の副産物です。でも家を作るに当たって宏二郎はどうでもいい訳ではなくこだわり抜いた家になりました。この度宏二郎の長男一青が幼稚園に入る年齢になり岩国の幼稚園に入れたいとの願望も重なって、母の面倒を見なくてはと言う責任感を感じながらも母と協議の上、岩国に引っ越してくる事になりました。月に一回は上京し実家に何日か泊まると言う条件付きです。私が考えるのは、週に一度来るより母と一緒に過ごす時間は、特に夜間は増えるので母は助かると思います。ですが母は今、みんな遠くに行ってしまうと感じているようです。

この家の最寄駅は中井。高田馬場から二駅で、高田馬場から歩こうと思えば歩ける距離です。西武線と地下鉄大江戸線が通っています。中流階級以上の人達の閑静な住宅地で、目白学園の生徒の往来も多いです。南斜面で陽当たりも大変良くて新宿まで一望のもとです。父が此処に家を建てたのは昭和50年、私がドイツ留学中でした。誰も引き継ぎ手が無いのは少し淋しい気がします。
どうしたらいいでしょうね。贅沢な悩み事です。 

玄関
玄関の引き戸にはステンドガラスが入っていて美しいです。
大雪の庭
庭も大雪