宏樹庵には小さな小さな心字池がある。
池の周りの苔は曾祖母が大事にしていたと言う。
石井も大事にしてくれていて色々な苔が密集している。
カエルはふわふわの苔を自分の布団と思っているらしく、いつも何匹か日向ぼっこをしているかのようにじっと座っている。
今日も一匹、3センチ位のちっちゃなカエルが眠っているのか起きているのか、じっとしていた。カメラを近づけても動かない。無関心のようだ。
池の中には金魚が6匹いる。前はもっとたくさんいたのだが、鳥に食べられてしまったのか今6匹しかいない。でもこの6匹はとても美しい。尾ひれが長く、優雅に泳いでいる。連れ立ってあっちへ行ったりこっちへ来たり。その金魚の泳いでいるのを見ているうち、ふと何か黒いものがいるのに気づく。一緒に泳いでいたのはイモリ。時々赤い腹を見せて水面を覗いてみたり、池の中を泳いだり歩いたりしている。
よく似た身体だが、家の中にいるのはヤモリ。
宏樹庵ではよく見かける。
夏、晴香たちが来ていた時、ヤモリが何かを狙っている様子に気づいた。みんなで息をひそめて見ていたら小さな蛾が来て…―
パクッ! ああっと言う何とも言えない子供たちの歓声があがった。
家の中には蜘蛛が何匹もいる。大きいのや小さいの色々。アシダカグモといって巣を作らない蜘蛛なので家のあちこちを歩き回っている。宏樹庵に泊まったある人がその蜘蛛を「アレックス」と名付けた。それ以来、その蜘蛛は脱皮しても何代目かでも「アレックス」。普通は人の気配がすると逃げるのだが、このアレックスはここが自分の家なのだからと、人が近づいてもおかまいなし。そんな所を歩いていると踏まれちゃいますよと、私によく注意されている。
2階のベランダにアマガエルがいる。
物干し台にちょこんと座っていたり、君子ランの花の中にいたりしたこともある。このカエルは池では見かけない。いつも2階のベランダにいる。小さな虫などは食べているのかもしれないけれど、水がない所でどうして生き延びていられるのだろうか。カエルに聞いても喉をヒクヒクさせるだけで答えてくれない。

宏樹庵では虫も人もみんな仲良く同居している。
みんな可愛いですよ。

キクイモやホトトギスの花が咲き始めた。

カエル
ちっちゃなカエル。ツチガエルの仲間?
金魚
金魚たち
イモリ
イモリ。お腹が赤い。
ヤモリ
台所の窓にいたヤモリ
アシダカグモ
アシダカグモ。これは大きい方。望遠レンズで撮ったのではありません。物差しを近づけてもカメラを近づけても逃げない。
蜘蛛曰く「あんた、何してんの?」
アマガエル
ベランダのアマガエル
君子ランの中
君子ランの中に。(4月23日撮影)
モンキアゲハ
美しい蝶もよく来る。これはモンキアゲハ。
キクイモ
キクイモの花
ホトトギス
ホトトギスの花も咲き始めた。