空はどんよりした雲に覆われていた。山の方は雪かもしれない。水道局の広報車が回ってきて、「水道管が破裂する危険性があるので各家庭で対処して下さい。」と言っていた。

2階の障子を外して外で洗い始めた。
いつも思う。障子の張替えはもっと暖かい時にすればいいのに。
でも、結局何もせず今日まで来て、今年もあと5日という時に切羽詰ってやり始める・・・
宏樹庵の障子は全部で46枚もある。トイレの入り口の小さな障子やここのは張替え不可能だと思える場所のも含めてだが、主だった所の障子は順次張り替えている。今回は2階の8枚。
外で洗ってきれいにはがし、乾かす。

乾くのを待つ間、ガラスふきをした。
表裏、色々な角度からながめながら、特に角はよく磨くのが私のポイント。
磨いているうちに空が映った。
いつの間にか晴れて青空になっていた。

乾いた障子を居間に寝かせて糊をトントンと付ける。
障子紙を角に合わせて置く。この時が一番緊張する。置き直しは効かない。糊が紙に付いてしまう。障子に対してまっすぐ置けたかどうか、これは勘。いいと思ったら障子紙をサーッところげて拡げる。だいたいうまく行く。が、ほんの少し曲がっていて、拡げた最後の所が7ミリしかのりしろがなかったことも1回あった。
2階の障子はこれできれいになった。

翌日、朝は日本全国この冬一番の冷え込みだったようだが、この辺りは高気圧に覆われ晴れて昼間は比較的暖かかった。
畑に出た。
トマトは秋になっても枯れず、この辺りの人々の話題になるほどだった。
この夏の少雨と猛暑のため、どこの家でもトマトやきゅうりは夏のうちに枯れた。それなのにうちのトマトだけがいつまでも青々としていて、どんどん実がなった。大きな樹が少しの時間、日陰を作ってくれていたからだろうか。しかし、この寒さでそのトマトの木もついに青い実をたくさんつけたまま枯れた。
家の中では赤くなるかと思い、その実を採って、あとは根こそぎ引き抜いた。ご苦労様でした。
トウガラシとしし唐ももう処分した。しし唐は辛いのもあったが、ずいぶん食べた。トウガラシはおいしい柚胡椒になった。
来年はここに何を植えようか。
広い畑で玉ねぎに追肥をやりながら思った。


障子貼り1
きれいに紙をはがされた障子

障子貼り2
張り替えられた2階の障子