8月24日(土)午後5時より宏樹庵にて「馬頭琴とホーミーの自然の調べ」という演奏会が開かれた。
主催は、奏&想&創と自然の調べ実行委員会。30人限定でスタッフを含めて36~37人が座布団や椅子に座り宏樹庵の2階は人で埋まった。演奏者の背後には宏二郎の錦川の朝もやの絵が配され、そのほかにも部屋のあちこちに絵が展示されて、音楽と絵のコラボとなった。
岡林立哉さんは高知県在住の人で、各国の音楽祭への出演や全国でソロ活動を展開している演奏家。馬頭琴はモンゴルの民族楽器で、ヴァイオリンでいうネックの部分に馬の頭の彫刻が取り付けられている。弦は馬の尻尾の毛を束ねたもの2本、弓の毛も馬の毛。胴体は一般的には木製の箱だが、岡林さんの楽器には羊の皮が張られていた。大変素朴な優しい音がする。ホーミーとは人間のだみ声のような音の上に、裏声のような高い音を同時に発声し、2つの旋律を一人の人が同時に出す不思議な声法だった。モンゴルでも西の方の地域にしか残っていない声法だそうだ。
岡林さんは約1時間半にわたって、メロディがはっきりしている曲、もやもやとした風の流れのような曲、いろいろな曲を弾いては間にモンゴルとはどういう所か、人々の生活、馬との付き合い方などを話してくれた。台地に灯りが少ないので星は大変美しいそうだ。話を聞いて、音楽を聴いて、宏二郎などはモンゴルに行きたくなったようだった。
終演後、取り寄せたお弁当をみんなで食べながら、そこでも話がはずんだ。
ゆるやかな空気が流れた夕べだった。
竹やぶの小径にはろうそくが灯されてお帰りのお客様を見送った。


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主催者の石井由紀さん。開演前の挨拶

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馬頭琴の優しい音色が宏二郎の絵とともに部屋に流れる

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話をされる岡林さん

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竹やぶの小径のろうそく