1999年宏樹庵が完成した折に運び込まれたアメリカ製の薪ストーブ。
我が家ではこれ一つで家全体の暖を取っている。
19世紀初めのアメリカの建築様式に基づく外観で、幅66センチ、奥行59センチ、高さ75センチ、重さは200キロ近くある。ガラス窓と空気調整口を除いてはすべて特別に贅沢な厚い鋳鉄製で、側面のドアから50センチくらいの長さの丸太も入れられる。天板はざらざらした面で、お湯くらいは沸かせるが料理には向いていないのが残念。
煙突は2階のピアノが置いてある部屋を突き抜けて屋根の上までまっすぐ伸びている。2階の部分は触ってもやけどをしないよう二重構造になっているが、暖かいので部屋全体もほんわかと暖まる。
ストーブの設置位置は宏樹庵の設計段階から決まっていたので、その部分は特に頑丈に作られているはずなのだが、20年近く経つとストーブがあまりに重いので床が傾いてきてそばのガラス戸が閉めにくくなった。そこで宏樹庵を建てた大工さん達に頼んで一度床下から補強をしてもらった。しかし、それからも少し傾いている感じがしないでもない。
薪は知り合いの誰彼となく、樹を切ったからとか、古い家を解体したからとか言って持って来てくれる。それをチェーンソーで切ったり、鉈で割ったりするのは石井の役目。下半身がしびれてふらふらするという彼も薪割りとなると上手だ。スコーンッと割れると気持ちいい。節などあって割りにくい木も矢を使って根気よく割る。
薪のパチパチと燃える音、ゆらゆらとする炎——見ていて飽きない。
それに暖かさが電気やガスと違って何とも柔らかい。
今まで煙突掃除は業者に頼んでいた。しかし、宏二郎の家が建って、そこに設置したストーブのお店の人に自分でもできますよと言われて掃除道具を買った。
この冬の初め、初めてそれを使って掃除してみた。
掃除は部屋を汚すこともなく上手にできた。でも、その後、煙突をはめるのが私一人ではできなくて宏二郎に手伝ってもらった。
掃除しただけあって、薪はとてもよく燃える。
身のうちに炉火ゆらゆらと映るなり
我が家ではこれ一つで家全体の暖を取っている。
19世紀初めのアメリカの建築様式に基づく外観で、幅66センチ、奥行59センチ、高さ75センチ、重さは200キロ近くある。ガラス窓と空気調整口を除いてはすべて特別に贅沢な厚い鋳鉄製で、側面のドアから50センチくらいの長さの丸太も入れられる。天板はざらざらした面で、お湯くらいは沸かせるが料理には向いていないのが残念。
煙突は2階のピアノが置いてある部屋を突き抜けて屋根の上までまっすぐ伸びている。2階の部分は触ってもやけどをしないよう二重構造になっているが、暖かいので部屋全体もほんわかと暖まる。
ストーブの設置位置は宏樹庵の設計段階から決まっていたので、その部分は特に頑丈に作られているはずなのだが、20年近く経つとストーブがあまりに重いので床が傾いてきてそばのガラス戸が閉めにくくなった。そこで宏樹庵を建てた大工さん達に頼んで一度床下から補強をしてもらった。しかし、それからも少し傾いている感じがしないでもない。
薪は知り合いの誰彼となく、樹を切ったからとか、古い家を解体したからとか言って持って来てくれる。それをチェーンソーで切ったり、鉈で割ったりするのは石井の役目。下半身がしびれてふらふらするという彼も薪割りとなると上手だ。スコーンッと割れると気持ちいい。節などあって割りにくい木も矢を使って根気よく割る。
薪のパチパチと燃える音、ゆらゆらとする炎——見ていて飽きない。
それに暖かさが電気やガスと違って何とも柔らかい。
今まで煙突掃除は業者に頼んでいた。しかし、宏二郎の家が建って、そこに設置したストーブのお店の人に自分でもできますよと言われて掃除道具を買った。
この冬の初め、初めてそれを使って掃除してみた。
掃除は部屋を汚すこともなく上手にできた。でも、その後、煙突をはめるのが私一人ではできなくて宏二郎に手伝ってもらった。
掃除しただけあって、薪はとてもよく燃える。
身のうちに炉火ゆらゆらと映るなり
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