2015年07月

瀬戸内海は8世紀頃から九州と畿内を結ぶ重要な航路だった。加えて大陸文化の流入においても需要な交通路となった。江戸時代になるとますます船の往来は頻繁になり北前船などの「風待ち港」「潮待ち港」が各地で活況を呈した。
大崎上島でも廻船問屋がいくつも立ち並び、山が海に迫っていて平らな土地が少ないので木造でも3階建て、中には5階建ての建物を作って、今でもそれは残っている。江戸時代には小早川水軍が活躍した場所でもある。造船業も盛んで、日本有数の大型木造船の製造技術を持っていた。明治になってから商船専門学校が出来、今も国立の商船学校として学生を集めている。
しかし、こうした賑わいも明治20年の山陽鉄道の開通によって陸上交通に移行してから次第に無くなり、今の島には昔の面影はあちこちに残ってはいるものの、静かな、多島美に癒される島となっている。

その大崎上島へ1年半ぶりに出かけた。
山陽道岩国から車を走らせること1時間ほどで河内に、そこで高速を降りて竹原へ、竹原港からフェリーで大崎上島に渡る。
大崎下島には本州側から島伝いに橋がかけられているのに、この島だけはフェリーでしか行けない。
フェリーで行く途中、変な島があった。
聞くところによると、それは契島という島で、島全体が鉛工場でその社員しか上陸できないとのこと。日本の鉛のほとんどをそこで製造しているそうだが、機械のような物がひしめき合って建っており不気味な感じだった。
フェリーが到着した港の島の裏側にホテルはあった。
眼の前に瀬戸内海が拡がり、手前の島の間から見える向こう側は愛媛の今治あたり。晴れていたら1000メートル級の楢原山などが見えただろうに… 東京の方が早く梅雨明けしたのが羨ましい。露天風呂は海のすぐ上にあり、眺めは抜群!朝焼けを映した湯面も美しかった。

翌日、醤油醸造所を訪れた。
今は少なくなった木桶を使って、またクーラーを使わず天然の環境の中で作っている所。
アットホームな工場(?)で、見学したいのですが、と言うと2,3人しかいないうちの一人が出て来て丁寧に説明してくれた。
広島県産の大豆と小麦、香川県産の塩が原料で、夏場は麹の発酵に向かないので11月から4月のうちに作り、今は寝かせて熟成させているところだそうだ。木桶は200年使えると聞いてびっくり。五橋の酒井さんも木桶で酒を造ろうというスタンスで、木桶の会が東京であった時お会いしましたとその人は言っていた。

蝉は鳴きはじめたが、まだじめじめと雨が降ったり止んだり。
庭のブルーベリーが鈴なりで晴香たちが来たら食べられるだろう。

契島
契島
大崎上島へ
海水浴場
ホテルのすぐ下には海水浴場もあった。
大きな船
近くをこんな大きな船が通る。きっと海は深いのだろう。
ここは島めぐりの船や漁船、造船に使うのかとても重そうな部品を曳航する船など様々な船が通った。
朝焼けの露天風呂
湯面に朝焼けが映る露天風呂
日ノ出
日の出は5時22分
醤油作り
木桶が22個並ぶ。いい香りが満ちていた。
説明してくれた醤油作り
丁寧に説明をしてくれた工場の人。自然が相手だとさぞ大変だと思うが愛情が感じられた。

ずっと欲しいと思っていて、園芸店をいくつか覗いては見るもののどこにもなかった桔梗が思いがけなく手に入った。
義兄の母上が亡くなって何十年ぶりかで伺った防府にある義兄の実家。母上はこの古い家にお一人で暮らしていらしたのだが、闘病生活のこともあって庭の手入れは何年もできていなかったようだ。義兄は今度シルバー人材センターに頼んできれいにしてもらおうと言っていた。この庭に何株か桔梗があるのを見つけた。5月のことで花が咲く前。蕾もまだ付いていなかった。2株分けてもらって宏樹庵に植えた。それが今、見事に咲いている。可憐ななかにも主張のあるその姿は宏樹庵にとても似合っている。上手に増やして庭のあちこちで紫の花が揺れるといいなと思う。
月下美人が咲いた。7月7日に2輪、そして8日に2輪。たった一晩だけの花だが、咲くとむせかえる程芳醇な香りを放つ。写真の記録をたどってみると昨年は7月28日に咲き、晴香たちが来ている8月25日にも咲いた。今年は少し早かったようだ。留守中でなくて良かった!
翌9日、朝畑で収穫した胡瓜、トマト、ズッキーニ、ししとう、ピーマン、それに庭の桃と吊るしてあった玉ねぎも持って東京へ発った。
桔梗
桔梗
月下美人
月下美人。下に垂れているのは昨日咲いた花。
桃
これは花ももの木で花を楽しむために植えたのだが、実がなり、それが小さいけれど大変甘い。
野菜
お土産
 

8月22日(土)午後2時よりシンフォニア岩国多目的ホールにて石井啓一郎ファミリーコンサートを開催します。
ファミリーならではのアンサンブルと石井啓一郎のユーモアあるお話しをお楽しみ下さい。

プログラム
エルガー:愛のあいさつ
フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ドップラー:アメリカ民謡によるデュエット 作品37
エネスコ:カンタービレとプレスト
サラサーテ:チゴイネルワイゼン

入場料
一般 3000円(当日3500円)  高校生以下 無料(前もって申し込みが必要です)
チケット取扱い場所
啓&啓倶楽部事務局 ℡/Fax0827-32-8352 Mail kayishii0410@ybb.ne.jp 
シンフォニア岩国 ℡0827-29-1600

ファミリーコンサート2015


 

7月1日午後1時少し前、旭川空港に降り立った。
一年中で一番美しい時だからと、飛行機代が一番高い時期にもかかわらずこの日を選んだのに、北海道はこのところ「蝦夷梅雨」だとか。梅雨があるなんて知らなかった。来週からは夏になるとの予報だが、この日も本州と同じように雨。気温も低く、街ゆく人々はほとんど長袖を着ていて、朝などストーブが必要な程らしい。でも同じ雨は雨でも空気はシャキッとしている。傘をさすほどではなかったので夕方まで買物通りなどを散策。夜は格好の居酒屋を紹介してもらって旭川在住のN氏と久々に語り合った。
翌朝は青空が少し見えるお天気。新しく整備された旭川駅を見に行った。
昨年はまだ工事中だったバスターミナルやフードセンターなども完成していた。駅前も駅構内も大変広々としている。そして駅の裏に出るとその脇を忠別川がゆったりと流れ、美しい風景が拡がっていた。ここにいずれ近いうちに新幹線が走るのだろうか。
午後3時から木楽輪(きらりん)というホールで会場練習、7時本番。
客席100程の木造のすてきなホールだ。このコンサートを引き受けてくれている実行委員会の人達はそれぞれ大変な事を背負っていながらも毎年開催にこぎつけていることに感謝している。
モーツアルトの変奏曲から始め、今回は前半に小品を集めてチゴイネルワイゼンで休憩、後半にフランクのソナタというプログラムだった。30分以上かかるフランクのソナタも飽きることなく最後まで聴衆を引き付けたようだった。譜めくりをしてくれた女の子、23歳と言っていたが、すごくすてきな曲ですね、と目をきらきらさせていた。彼女は真面目な勉強家で8月には自分もリサイタルを開くそうだ。みんなで応援してあげよう。
3日旭川空港から岩国へ。
空港から見える遠くの山々には雪が残っていた。

旭川駅
旭川駅。右側の高い建物はショッピングモールとホテル。
駅構内
駅構内は大変広々としている。
駅裏
駅の裏。見たこともない花々が乱れ咲いていた。向こうに見えるのが忠別川。
駅裏2
前の写真の反対方向を見る。
きらりん正面玄関
木楽輪の正面玄関。ガラスに青空が写っているが、本番の時は雨が降った。
ホール内
木楽輪ホール内

石井啓一郎、啓子の後援会である「啓&啓倶楽部」のウェブサイトにて、10年以上に渡って各種コラムやスケジュール、演奏会情報などを発信してまいりましたが、時代の流れ、ニーズに従って段階的にこちらのブログに内容を統合していくことになりました。

当面はスケジュールや演奏会情報などウェブサイトの方でもご確認いただけますが、最新情報、各種コラムなどはこちらのブログの方に掲載させていただきますので、ご了承下さい。
過去の記事なども段階的に移行できたらと考えております。
今後共石井啓一郎、啓子、啓&啓倶楽部をよろしくお願い致します。

啓&啓倶楽部ウェブサイト管理人

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