先日、宇部好楽協会の人と打ち合わせをして、9月30日の演奏会の詳細が決まってきた。
当日のプログラムには1953年の演奏会のチラシのコピーが挟み込まれることになった。黄色っぽいそのチラシは時代を感じさせる。
入場料は指定席900円で自由席が600円。当時は蕎麦が一皿15円の時代だから、今だと5万円相当か。民間人には高いので、8月9月10月の3か月の分割振り込みでも良いとあるのは面白い。ティボーは当時もう73歳という高齢であったにもかかわらず、欧米でも大変な人気で、当時はホールが少なかったので大阪以西は宇部のみの開催だった。九州や鳥取、岡山など遠方からも来る人が見込まれ、「新聞発表されると申し込みが殺到するので早く申し込んで下さい。」と宇部好楽協会の会報に注意書きがあった。
練習も始めている。
フランクのソナタは弾いたことがあるのでまだ良いのだが、モーツァルトのコンチェルトに手こずっている。当時はコンチェルトをリサイタルで取り上げることは珍しくなかったが、今ではそれは学校の試験などで弾くくらいで、私は人前で弾いたことがなかった。とても弾きにくい箇所があり、こんな音型は弦楽器だったら簡単なのにと、フーフー汗をかきながら練習している。ティボーのお相手は誰だったのかと当時のチラシをよくよく見てもピアニストの名前がどこにもない!!! フランスから誰かを連れてきたと思うのだが。
それにしても多くのファンが10月1日の渡辺翁記念会館での演奏会を楽しみにしていたのに、これだけの巨匠の最後が日本へ来る途中の飛行機事故だったとは!宇部好楽協会の会長、俵田寛夫氏は、
「出張上京中、突然読売新聞から電話があってティボーの死を知った。世界の音楽界にとって大変な損失である。」
と新聞の追悼文に書いている。「巨星墜つ」という感じでショックだったに違いない。
65年ぶりに甦る曲の数々を石井はティボーのようには弾けないが、集まって下さった方々に石井節を楽しんでいただけるよう頑張ろう。
当時のチラシ
当日のプログラムには1953年の演奏会のチラシのコピーが挟み込まれることになった。黄色っぽいそのチラシは時代を感じさせる。
入場料は指定席900円で自由席が600円。当時は蕎麦が一皿15円の時代だから、今だと5万円相当か。民間人には高いので、8月9月10月の3か月の分割振り込みでも良いとあるのは面白い。ティボーは当時もう73歳という高齢であったにもかかわらず、欧米でも大変な人気で、当時はホールが少なかったので大阪以西は宇部のみの開催だった。九州や鳥取、岡山など遠方からも来る人が見込まれ、「新聞発表されると申し込みが殺到するので早く申し込んで下さい。」と宇部好楽協会の会報に注意書きがあった。
練習も始めている。
フランクのソナタは弾いたことがあるのでまだ良いのだが、モーツァルトのコンチェルトに手こずっている。当時はコンチェルトをリサイタルで取り上げることは珍しくなかったが、今ではそれは学校の試験などで弾くくらいで、私は人前で弾いたことがなかった。とても弾きにくい箇所があり、こんな音型は弦楽器だったら簡単なのにと、フーフー汗をかきながら練習している。ティボーのお相手は誰だったのかと当時のチラシをよくよく見てもピアニストの名前がどこにもない!!! フランスから誰かを連れてきたと思うのだが。
それにしても多くのファンが10月1日の渡辺翁記念会館での演奏会を楽しみにしていたのに、これだけの巨匠の最後が日本へ来る途中の飛行機事故だったとは!宇部好楽協会の会長、俵田寛夫氏は、
「出張上京中、突然読売新聞から電話があってティボーの死を知った。世界の音楽界にとって大変な損失である。」
と新聞の追悼文に書いている。「巨星墜つ」という感じでショックだったに違いない。
65年ぶりに甦る曲の数々を石井はティボーのようには弾けないが、集まって下さった方々に石井節を楽しんでいただけるよう頑張ろう。
当時のチラシ
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