3月29日(日)14時からシンフォニア岩国多目的ホールにて石井啓一郎ファミリーコンサートが開催された。
1回目は2002年私たちの演奏活動25周年記念の全国ツアーの一環だった。岩国に宏樹庵が完成したのが1999年7月。それからこの地域の人たちとの交流ができ、2002年には客席1200のコンサートホールで演奏会をやろうということになって、その頃は若かったスタッフ達があちこちのつながりを集めて結局800人の入場者だった。
それから毎年続いている。会場はシンフォニア岩国のミューズホール、そして今は多目的ホールに定着している。多目的ホールは客席200ほど。取り組みがうまくいって満席になったこともあったが、集客はなかなか難しい。
世界中で今、争いが絶えず、日本も政権が代わって戦争に加担する可能性もなくはない中、もう一度しっかりと平和を願うメッセージを発信しようと、プログラムもその思いの強いものになった。
ウクライナの歌「鶴」、谷川俊太郎作詞武満徹作曲の「死んだ男の残したものは」、また、昭和21年 頃に大ヒットした「みかんの花咲く丘」。これはこの地域はみかんの生産地なのであちこちで歌われているが、戦争孤児になった女の子がお母さんを思い出す歌詞だったことを今回知った。その子はお母さんを思い出す歌詞だったが、違う人はお兄さんを思い出す歌詞で歌ったり、そうやって流行したそうだ。
陽子は福島和夫の「冥」を演奏した。これは友人が亡くなったことを偲んで書かれた曲で、尺八のような技法もあり迫力がある。アンケートでは特に心に残ったとのコメントが多かった。
戦争は始めてしまったら人が人ではなくなる。絶対に始めてはならないと声を大にして演奏会を続けたいと思った。この岩国は広島の原爆を実際に見ている人もいて、戦争には反対という声もあまり違和感なく言える地域だとも今回感じた。


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陽子、フルートソロの「冥」

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2月15日(日)13時半より岩国市のお隣、和木町の文化会館にてローズオーケストラの第2回定期演奏会が開かれた。
昨年結成されたばかりの、まだ生まれて間もなく、目も見えていなくて太陽がどこにあるかも分からないようなオーケストラ。チェロの団員にはなっているけれどパートの全部は弾けなくて自分の弾けるところだけ弾くという人もいる。ヴァイオリンやヴィオラの人も数えるくらいしかいいない。昨年は神戸で活動しているヴィオラを弾く方がとりあえず指揮棒を握って下さったが、その終演後、まとめ役の森脇さんにどうしても石井に指揮をお願いしたいと懇願された。
東京のアマチュアオーケストラにはヴァイオリンをかかえてたびたび指導に行ったことはある。このオーケストラの第1回の演奏会の前にも2度程指導に行った。しかし、指揮をすることは全く考えていなかった。東京音大の指揮科の助手を務めてはいるが自分自身が指揮をしたことは一度もない。むしろ敬遠していた。絶対に指揮はしたくないと頑なに言っていた。
しかし、どうしてもと熱く言われて、もともと岩国に住むようになってから山口県下オーケストラがあるのは西に偏っているので東にも出来たらいいなとは思っていたこともあって、じゃあ地元のためにちょっと頑張ってみようかと重い腰を上げた。
アマチュアなので月一回の練習に秋から付き合って数回。そして15日を迎えた。
プログラムの第1部は吹奏楽の曲を3曲、これはトロンボーンの人が指揮をした。第2部、ハイドンの交響曲「軍隊」から始まって、ラヴェルのボレロ、そしてアルルの女のファランドールで締める。
ハイドンはとても優しい音で、特に2楽章の流れが良かった。ボレロのだんだん盛り上がっていく音楽やファランドールの華やかな響きをお客さんもとても楽しんで下さったようだった。アメリカ人も混じっているからか拍手と共にフィーッ!というような声も上がって盛り上がっていた。
初めての指揮。石井啓一郎のオーラでよくみんなをまとめ、高揚させていったと感慨深い。
もう来年の約束もしたようだった。


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1月15日(木)19時より東京文化会館小ホールにて石井啓子アンサンブルシリーズが開催された。
35回目。
プログラムはトゥリーナの幻想曲「環」に始まってショーソンのピアノ三重奏曲、後半スークのエレジー、そしてフランクのヴァイオリンとピアノのためのソナタをフルートでというフランク楽派の3曲の間にスークが入る形で、3曲とも循環形式が用いられ、初めに現れた旋律が後の楽章にも使われて全体が統一されている。トゥリーナの「環」はあまり演奏される機会がないが、夜明け、昼たけなわ、そして陽が沈んで最初の静けさに戻る情景を思い浮かべながら演奏した。イメージの乗せやすい曲だった。ショーソンは昨年の夏ごろから譜読みを始めたのに、とてもたくさんの音の半音階的な並びのパッセージはなかなか弾けるようにならなかった。12月になってやっと指も音を覚え、流れが出来てきた。買ったCDはピアノの音ばかり大きく録音されていて弦楽器の旋律が全然聴こえなかった。このピアニストはずいぶんと乱暴だと思うほどだった。本番は石突美奈さんのヴァイオリンなのだが、石井がだいぶ付き合ってくれて助かった。本番が一番ショーソンらしい美しい音で弾けたかなと思う。スークではヴァイオリンのスラヴ的な歌いまわしが良かった。そして最後の陽子との親子共演。フランクは石井とは何回か弾いたことがあったが、フルートの陽子ワールドはそれとはまったく違い、息遣いも気にしなくてはならず、思っていたより大変だった。でも演奏し終わった時の拍手は大きくてなかなか止まなかった。
お客さんは300弱。35回も続けていると初めの頃は元気で知り合いにもたくさん声をかけてくれていた人も、血圧が高いとか透析をやっているとか、いろいろな障害が出てきて演奏会には来れなくなった。新しいお客さんを開拓するのもなかなか難しい。でも陽子のためにもう少しこの演奏会を続けようかと思う。
応援団集まれーっ!!!


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陽子の応援団に囲まれて。

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