6月5日京都コンサートホールで、14日ヒストリア宇部で、19日銀座王子ホールで開催されたリサイタル、好評のうちに終えることが出来た。
一昨年亡くなった外山雄三氏の想い出と副題の付いたリサイタル。ドイツから帰国して1977年に始めたリサイタル。コロナで出来なかった年を除いて毎年欠かさず続けて今回47回目。京都80、宇部80、東京140と、お客さんを集めるのは年々大変になってきたが、演奏の質は上がっているのか、今回も「こんなクロイツェルソナタは今まで聴いたことがなかったくらい良かった!」とか「ピアノの音の美しさに涙が出た。」とか、また60年ぶりに会った芸高一年下のピアノ科の友達からは「生きてて良かったと思った!」などの声が寄せられた。
シマノフスキ ロクサーナの歌、外山雄三編曲 出船 この道 宵待草 浜辺の歌。ウェーベルン 4つの小品、モーツァルト ヴァイオリンソナタk301、外山雄三 ヴァイオリンソナタ2番と、前半は外山雄三氏の生き方を意識した曲を並べ、後半は大曲中の大曲 ベートーヴェンのクロイツェルソナタというプログラムだった。
今回私はなるべく遠くの音を聴こうと思いながら練習した。石井はいかに弓に圧力をかけないで弾く事に専念。そんな二人の指向性をお客さんは感じ取ってくれたのかもしれない。
来年は京都5月28日、東京6月11日と決まっていて、その間にやはり宇部も入るのだろう。どんな曲をどういう思いで届けるか、今少し演奏を続けてみようと思う。 

IMG_2475
京都コンサートホール

IMG_2491
ヒストリア宇部

IMG_2492
山口交響楽団と宇部市民オケから素敵な花束をいただきました

IMG_2494

わざわざ名古屋からいらして下さった外山雄三氏の奥方とそのお母様

IMG_2493
60年ぶりに会った後輩のピアニスト達

5月3日から5日にかけて岩国でミュージックキャンプ2025が開かれた。毎年開催されて今回26回目。
今回は2000年に始めた頃参加した人が子育てが終わってもう一度友人を連れて参加したり、和木町の先生のグループなど岩国近郊の参加者が9人で、最終日のコンサートはその家族や友人たちで賑わった。その反面、毎年参加していた東京の人たちが2月に横浜で散歩がてらのコンサートを始めた関係もあり、一人しか参加できなかった。しかし今後岩国の人たちが増えることは喜ばしいことと思う。
参加者は大津、福山、広島、山口などから30名、その家族も含めて43名。5月3日と4日は宏樹庵の石窯ピザやサンドイッチ、カレー、そしてバーベキューを楽しんで、レッスンは黒磯自治会館と宏樹庵2階で行われた。ドヴォルザークやシューマンのカルテットなどに加え、今回は外山雄三の「原爆を許すまじによる変奏曲」を重見、益、鈴木、高井のメンバーで、寺原伸夫の「五木の子守歌」を原、今澤(中1)、森脇(大1)、米本一青(小5)で演奏し、大変な好評を得た。一青は昨年までピアノでの参加だったが、昨年10月にチェロを始めて今回はチェロでの初参加となった。桜庭先生はグループレッスンの合間に個人レッスンも行い、一青は基本中の基本を叩き込まれて非常に有意義だった。
最終日の由宇文化会館での散歩がてらのコンサート終演後は宏樹庵にて懇親会があり、石井が最近積極的に取り組んでいる谷川俊太郎作詞の「死んだ男の残したものは」を参加者それぞれがリレー式に演奏し、最後には全員での合唱になって大いに盛り上がった。戦争を起こしても何も残らないことをキャンプの参加者全員が心に刻み込んでくれたことを祈る。

クレマチスの大きな花が会を見守っていた。


4b53d83ab01e3f4db4c9264ba0ca5db4
石窯で焼くピザ。焼くのは宏二郎


66963580dd259b4d352e781f4c346038
宏二郎が焼いたパンにたっぷり挟んだ卵


IMG_2420
ほのかが書いてくれたお昼のメニュー


623fc1059113f5510ddf3a26f5526f15
石井が4日間かけてくず野菜などを煮込んだカレー


61b264a9ebcf685ca3cb62fb00a70406

a1e7d09c1c72795637923abd26a62d29
大きな鯛のアクアパッツァ

IMG_2394


465b6ceb3e9aadc4ddc648667cf0cf52
いつものかがり火

8ce1f0774dd28a60db561965fd380630
ツリーハウスで練習する子

31193b6e5335a82e7c9b9d5eec3a15f3
桜庭先生の個人レッスン

537e128500047cd0a874715279654c6c
五木の子守歌

6b3fa6f6fc0ef1b5a71ec8e765e0a19f
モーツァルトディベルティメント

250505散歩がてらのコンサート59
原爆を許すまじによる変奏曲

250505散歩がてらのコンサート80
シューベルトピアノ三重奏曲

IMG_2419
懇親会。今回は2000年に参加していた参加者が久しぶりに来て本番では弾かなかったがここでみんなと一緒に。

4b3c3a2ef1b6cf6c8d781bb424c2c6cd
晴香と絢香も1曲

IMG_2429




3月30日午後2時よりシンフォニア岩国多目的ホールにて石井啓一郎ファミリーコンサートが開催された。
世界各地で戦争が激しさを増している今、20.21世紀を代表する日本の作曲家外山雄三のヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番を中心にプログラムが組まれた。この曲は私達のために外山雄三氏が書いてくれた曲なのだが、彼は常に反戦の地に足軸を置いた人だった。昨年亡くなった谷川俊太郎の詩に武満徹が曲を付けた「死んだ男の残したものは」も演奏した。これはベトナム戦争の時書かれた、戦争でいろいろな人が死んでも何も残せなかったと言う意味の詩。ヴァイオリンとピアノだけで言葉はなかったけれどアンケートには良かったに丸がたくさん付いていた。陽子のフルートの曲は通りゃんせ、荒城の月。お城に地所を取られてお参りに行けなくなってしまった神社に七五三の時だけ通してもらうと言う通りゃんせ。アレンジでフルートを途中でピッコロに持ち替える部分があり、ピッコロと言えばオーケストラでも特に高い音をピーヒャラ吹くイメージなのだが、この曲の中ではしっとりとした切ない旋律を吹き、こんなピッコロの音は初めて聴いたと言うお客さんも複数いた。
130人余り来て下さったお客さん、トークを交えて少し長めの演奏会になってしまったが喜んで下さったようだった。
来年は3月29日にこのコンサートは開催されるが、その頃にはウクライナには平和が訪れているだろうか。
オデッサなどウクライナからは世界のトップを行く多くの芸術家が生まれている。ヴァイオリニスト オイストラフ、ミッシャ.エルマン、レオニード.コーガン、アイザック.スターン、ミルシュタイン、ピアニスト ギレリス、ホロヴィッツ、リヒテル、ホルショフスキー(彼が95歳!で来日してお茶の水のホールでリサイタルを開いた時、私は聴きに行った。大変美しい音楽だった)チェリスト ピアティゴルスキーや作曲家のプロコフィエフ、カプースチンもウクライナの人。
美しい都が破壊されませんように切に願う。
そして、子供達が夢を持てますように‼️

250330石井ファミコン04

外山雄三編曲 宵待草

250330石井ファミコン09

250330石井ファミコン24

通りゃんせではフルートをピッコロに持ち替えて

250330石井ファミコン32

ショスタコーヴィチの小品を3人で

↑このページのトップヘ