カテゴリ: 宏樹庵便り

10月7日(日)午後2時より宇部の渡辺翁記念会館にて日本フィル宇部公演が開催された。

今回11回目となる宇部興産主催の地域と共に生きるという会社の理念のもとに行われてきたこの公演。今回は初めて外国の指揮者、日本フィルの首席客演指揮者であるフィンランドのインキネン氏と、ソリストには世界的に注目を集めている若手ヴァイオリニスト、木嶋真優さんを迎えた。

先週に引き続き問題が起きた。台風の接近!!前日の5時から渡辺翁記念会館でリハーサルが行われるはずだったが新幹線が強風のため止まってしまった。早めに宇部入りした楽員は良かったが、リハーサルに間に合わない楽員もいて練習を1時間繰り下げた。
当日は良いお天気になって無事本番を迎えた。
一席の余りもない満席で、友人の一人はチケットを買うのに朝6時から並んだと言っていた。10年前は元気だったのだろうと思われるが今は杖をついて歩くのがやっとという方も来ていた。みんなこの公演を楽しみにしているようだ。
プログラムはチャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトとブラームスの交響曲第4番。木嶋さんはロシアの大地を思わせるようなゆったりとした歌いっぷりで堪能させてくれた。ブラームスは管楽器と弦楽器の豊かな融合で幅広い音楽だった。毎年聞きにいらしているお客さんの一人はやはり毎年聴いていると指揮者によって同じ日本フィルでも少し響きが違いますねと言っていた。

翌日はインキネン夫妻(正式にはまだ結婚していなくて婚約のお相手らしいが)の広島案内役を務めた。
広島は岩国からとても近いのに観光したことがなく、ホテルの人に知恵を頂いたり、ネットで調べたりして臨んだ。初めは午前中宮島に行ってから午後原爆ドームなどを見ればと思っていたが、広島を3時に出なければならないことがわかって、広島市内だけを案内することにした。私たちだけでは言葉が不安なので助っ人に宇部の由香里さんを頼んだ。大いに助かった。ホテルでめいぷるーぷという観光バスのチケットを買って10時に出発した。
初めは広島城に。甲冑など興味深かったようだ。それからまたバスに乗って原爆ドームへ。平和記念資料館ではヘッドホンの解説付きでゆっくり見て回った。お昼は安芸茶寮という小料理屋さんにて和食。インキネンさんがアナゴ飯をリクエストされたのだが、これは私が今まで食べたアナゴ飯の中で一番美味しかった。インキネンさん達も大満足。そして広島駅に。3時過ぎの新幹線のチケットを予約していたのでゆっくりと思ったのに、今急げば前の列車に乗れるとの事で重い荷物があるのに大急ぎで新幹線ホームに駆け上るように行った。間に合った!!約1週間の日本滞在で、その後はオーストラリアの方に行かれるそうだ。短い日本滞在を楽しみ、また公演もうまく行きますように。

日本フィル宇部公演2018
続々と集まる人々
続々と集まってくるお客さん
プログラムは布製の袋に
受付でのプログラムの受け渡しはチャリティーコンサート特製の布の手提げ袋
開演前のインキネンのインタビュー
開演直前にインキネンのインタビュー
翌日は広島城へ
広島城。素晴らしいお天気だった。
原爆ドーム

平和記念公園

アナゴ飯
身がふっくらとしたアナゴ飯、山椒が効いていた。
昼食後







美しい緑色の細い脚を持った蜘蛛、庭の枝から枝へどうやって渡ったのか解らないような大きな網を張る蜘蛛、いろいろな蜘蛛がここにはいる。家の中をうろうろ歩いている蜘蛛もいる。この家を20年ほど前にリフォームした時からいて、5~7年が寿命と思われるので今いるのは何代も命を受け継いで生きている蜘蛛だと思う。よく見かけるので遊びに来た女の子が「アレックス」と命名した。正式名はアシダカグモと言って、巣は作らずあちこち歩き回ってゴキブリなどを食べる。
一昨日、大きなアレックスを見つけた。体長12~3センチはある。物差しを置いてカメラを向けても悠然としている。ずっと以前は人の気配がするとこそこそと隠れていたが、最近は、もうここは自分の住んでいる所なんだから、と人が歩こうが、掃除機をかけようが自分の意のまま。一昨日のはとても大きかったが、普通は5センチくらいでこれほど黒くない。夏、遊びに来た子が、トイレなどにじっとしているアレックスがいると怖くて大人を呼びに来たりしていたが、アレックスは人には何の危害も与えない。一緒に住んでいるという感じだ。私などはゴキブリを食べてくれるので有り難いと思っている。「そんな所にいたら踏んじゃいそうだからどいて!」などと話しかけたりする。

池のそばにはどうやら蝮が1匹住んでいるようだ。
この夏はこの辺りに蝮がよく出て、うちでは蝮を焼酎漬けにして飲んだり、怪我をした時の薬に使ったりしているのを知っている近所の人がペットボトルに閉じ込めてよく持ってきてくれる。そんな蝮がこの夏だけでも6匹にもなった。でも宏樹庵の池の蝮は夏バーベキューや流しそうめんをみんなでした時も池のほとりの岩の上で日向ぼっこをしていたり、こちらを見ても優しい目をしているので捕まえないで放ってある。

網戸には夜よく守宮が出てくる。蛾などを一瞬のうちに食べるのを子供たちも見ていた。
カエルやカマキリ、カブトムシなどもいる。
宏樹庵ではみんな一緒に生きている。

大きなアシダカグモ
大きなアレックス
マムシ
こちらを見る蝮
網戸のヤモリ
獲物を狙う守宮
カエル
池のまわりの苔で休むカエル。カニも時々出てくる。
カマキリ





全員集合2018


9月15日から3日間ミュージックキャンプ宇部2018が開催された。
42人の受講生を桜庭茂樹、石井啓一郎、石井啓子の3人が指導する。
受講生のうち最年少は小学5年生、中学生は3人、高校生2人。最年長は67歳。ヴァイオリンを教えたり演奏会で弾いたりしている人もいれば、普段は音楽とは全然関係ない会社などで働いている人もいる。共通点は音楽が好き、演奏するのが楽しい。リピーターが多いが、今回初参加の人は8人。メンデルスゾーンの八重奏曲やドヴォルザークの弦楽五重奏曲、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲「大公」など大曲がたくさんプログラムに並ぶ。
15日と16日は朝9時半から夜8時過ぎまでユースホステル、俵田邸、福祉会館でレッスンが行われた。17日は日立建設ミーティングホールにて9時過ぎから会場練習、そして1時開演。3時間以上の長い演奏会だった。
みんなそれぞれに熱演だったが、本番特に良かったのはドヴォルザークの弦楽五重奏曲第1楽章を弾いたグループ。第1ヴァイオリンは大変高度な技巧を要する曲だが、見事に弾き切り、ほかの奏者を引っ張って音楽の流れも良く、情感にあふれていた。宇部のミュージックキャンプはチェロの奏者が多いので、今回3年前に取り組んだヴィラロボスのチェロ八重奏曲「ブラジル風バッハ」を再演。前とは違うメンバーも入ったが、やはり迫力満点の演奏だった。
子供たちはどんどん成長して、みんな大曲にも取り組めるようになったので、初心者らしき人がいなくなってしまった。このミュージックキャンプはよくあるプロになるための講習会ではなく、それぞれのレベルで最高の音楽を楽しむという趣旨なので、来年はもっと小さい子も誘えたらと思う。
二日間食事の用意をしてくれたメンバーもよく頑張った。40人分のお腹も大満足で楽しい会だった。
お疲れ様!

俵田邸レッスン
俵田邸でのレッスン風景
バガテル
いつも家族で演奏する江波家。一番下の男の子も大変上手になった。
合奏宇部2018
合奏曲はバルトークのルーマニア舞曲
ヴィラロボス
ヴィラロボスの会場練習
お客さん
たくさんの方が聞きにいらして下さった。

ドヴォルザーク弦楽五重奏曲
ドヴォルザークの弦楽五重奏第1楽章 練習の時より本番が更に良かった。





先日、宇部好楽協会の人と打ち合わせをして、9月30日の演奏会の詳細が決まってきた。
当日のプログラムには1953年の演奏会のチラシのコピーが挟み込まれることになった。黄色っぽいそのチラシは時代を感じさせる。
入場料は指定席900円で自由席が600円。当時は蕎麦が一皿15円の時代だから、今だと5万円相当か。民間人には高いので、8月9月10月の3か月の分割振り込みでも良いとあるのは面白い。ティボーは当時もう73歳という高齢であったにもかかわらず、欧米でも大変な人気で、当時はホールが少なかったので大阪以西は宇部のみの開催だった。九州や鳥取、岡山など遠方からも来る人が見込まれ、「新聞発表されると申し込みが殺到するので早く申し込んで下さい。」と宇部好楽協会の会報に注意書きがあった。

練習も始めている。
フランクのソナタは弾いたことがあるのでまだ良いのだが、モーツァルトのコンチェルトに手こずっている。当時はコンチェルトをリサイタルで取り上げることは珍しくなかったが、今ではそれは学校の試験などで弾くくらいで、私は人前で弾いたことがなかった。とても弾きにくい箇所があり、こんな音型は弦楽器だったら簡単なのにと、フーフー汗をかきながら練習している。ティボーのお相手は誰だったのかと当時のチラシをよくよく見てもピアニストの名前がどこにもない!!!  フランスから誰かを連れてきたと思うのだが。

それにしても多くのファンが10月1日の渡辺翁記念会館での演奏会を楽しみにしていたのに、これだけの巨匠の最後が日本へ来る途中の飛行機事故だったとは!宇部好楽協会の会長、俵田寛夫氏は、
「出張上京中、突然読売新聞から電話があってティボーの死を知った。世界の音楽界にとって大変な損失である。」
と新聞の追悼文に書いている。「巨星墜つ」という感じでショックだったに違いない。
65年ぶりに甦る曲の数々を石井はティボーのようには弾けないが、集まって下さった方々に石井節を楽しんでいただけるよう頑張ろう。

ティボーチラシ
当時のチラシ

thibaud2018[1]

thibaud



6月23日(土)から7月1日(日)までの9日間、宏樹庵と幸明館にて宏二郎展が開催された。
宏樹庵に14点、幸明館には22点の絵が展示された。その中には、私の母の書に宏二郎が絵を添えた5点のコラボ作品もあった。昨年11月に豊岡市で開催された「墨と彩の響流展」の時制作された作品で、蕪村の新年、春、夏、秋、冬の句のかなの書に水絵具が優しい。
今回のテーマは「気」。チラシに印刷された幅160センチの林の絵の中にも「気」が感じられる。どこの林かは解らない。宏二郎の説によると、観るそれぞれの人の持つイメージで想いを膨らませて絵は完成するのだそうだ。蛍の絵も何点かあった。はかない蛍の光と夜空の星の光が混然となって美しい。

初日、展覧時間が終わった午後5時から宏樹庵にてオープニングパーティが開かれた。
啓一郎啓子による愛の挨拶やチゴイネルワイゼンなどの演奏があり、その後、集まった30人ほどのお客様は絵をもう一度見直したりして、6時過ぎから手料理で宴会。F夫人のいつもの岩国寿司や、T夫人のゴマ豆腐も並んだ。周防大島で作られているトマトやパプリカなどもたくさん寄せられた。シシ肉のシチューも好評。お酒もビールもどんどん無くなった。外では篝火や小径のろうそくが夜を彩る。

6月30日(土)には九州の波佐見からお客様が7人、車で来訪。ゆっくりお茶を飲みながら歓談し、宏二郎はこの家で結婚式を挙げたことなども話した。今年1月の佐賀での私たちのコンサートに来られた方が中心で、夜の交流会では来年10月半ばの波佐見でのコンサートが決まった。まだ1年以上先なので、波佐見だけではなく、久留米や唐津などでもコンサートができたらと思っている。ブログを見た方からお気軽にコメントいただけたら嬉しいです。

梅雨の時期の開催は初めてだった。いつも桜の咲く頃だったので、散歩の途中に寄ってみたという人がいたり、訪れる人は多かったが、今回は雨で一日中誰も来なかった日もあった。しかし新聞に載ってからは、毎日少しずつ来て下さるようになり、「すごく良かったから、是非行ってみなさい。」と友達に言われて来ました、という方もいた。

何とか無事(?)に終えることが出来て、感謝。

宏二郎展2018
蛍と星


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オープニングパーティで演奏
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小径のろうそく
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篝火
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波佐見からのお客様
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宏二郎と。
宏二郎展2018 その1
祖母と孫のコラボ作品
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紅葉も宏樹庵の?
宏二郎展2018その2
今回のメイン








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