月下美人。サボテンの一種。大輪の花が美しく東京に住んでいた頃から大事にしていた。最初はだれかから一枚(薄いから「一枚



」と思ったけれど植物だから「一枝}?)もらって挿し木して増えたのだと思う。ちょうど中秋の名月の時蕾が膨らんできて、近くに住んでいた義兄を呼んで月と花を楽しんだこともあった。その義兄は今年夏亡くなった。



岩国に引っ越しの時も持ってきて高さ1メートル弱のが今3株ある。今年は良く咲く年なのだろうか。6月末にも咲いたが、9月になって今まで見たこともない位たくさん蕾を付けた。1株に10個以上の蕾!15日ミュージックキャンプに出かけるのでしばらく留守になるけど留守中に咲かなければいいけれど、と思って出かけた。



20日に帰って来たらまだ咲いていなかったのでほっとした。あまりにたくさんの蕾なので咲くのに時間と労力がいるのだろうか。この花は最初は下向きに花が付く。それが咲きそうになるとだんだん鎌首をもたげるように上を向いて蕾が膨らんでくる。25日の夜、もうたくさんの蕾が上を向いた。でもその夜は咲かなかった。臨月の痛みをずっと感じた。あまりに多産なので咲いたらこの木は枯れるのではと心配になった。すべての花に咲く力を身体全体で蓄えて一気にお産に臨むように感じた。



26日夕方から蕾が開き始め濃厚な香りが辺りを満たし始めた。いよいよ!! 夜、花が開く。二株あるうち、一つには3つ、もう一つには8つの花!見事なお産!すべての力を振り絞って咲いた花たち。



翌日、もう一つの株にも花が咲いた。それは一つの花だったが大輪で直径25センチ以上あった。



その花たちはたった一夜だけの命で、あんなに力みなぎる花だったのに翌日にはぶらんと垂れ下がったしぼめる花となった。



まだ蕾は残っている。この秋、もう少し楽しめそうだ。



 





一度に11個の花が咲いた!!





翌日またもう一つ。この花の直径は25センチ以上あった。





しぼめる花たち。お疲れ様でした。