学校
廃校になった元柱島小中学校
柱島
柱島に近づく
出航
3隻のうち1隻が先に出航


柱島。
岩国港から南東へ26キロ。人口200人弱。生活はたこ漁などの漁業で成り立っているようだ。岩国港より高速船の定期便が一日3往復している。柱島群島は12の島から成り、そのうち柱島、端島(人口20人)、黒島(人口20人)だけが有人。柱島は遠くから見ると美しい三角形の山の形をしており周防小富士と呼ばれている。集落は南東側の比較的緩やかな斜面にあり、その集落のはずれに古くから信仰を集めてきた賀茂神社がある。神武天皇をはじめ、88柱の神々が祀られていて、御柱の多さから柱島という名が付いたそうだ。近くは海底が深いので大きな船舶の航路になっている。
昭和18年6月8日戦艦陸奥が停泊中謎の爆沈をとげ、柱島の住民が隣の続島などに打ち寄せられた1000を超える遺体を、戦争の相手国に知られることないよう秘密裏に埋葬したそうだ。今、「戦艦陸奥英霊の墓」という碑が建てられている。

その島にミュージックキャンプの後、5月6日に参加者8人で、訪問演奏会を開催するために渡った。
当初は定期便で行くことを考えていたが、出発が朝とても早い時間だったので、漁船やクルーザーなど3隻をチャーターして由宇港から出航した。
思い付きは石井のロビンソン・クルーソー。
無人島や離島が好きで、いつかそんな所で演奏会をしたいというような話を、県会議員槙本氏や五橋の酒井氏と飲みながらしたのがきっかけで、槙本氏が、それなら市の助成を得ることができるかも知れないと、いろいろ尽力してくれて実現した企画だった。
演奏会の会場は5年前に廃校(休校?)になった柱島小中学校の講堂。第1回島民交流会というタイトルが掲げられた会場に、柱島だけでなく、隣の黒島や端島からも住民が船で集まってきてくれて、和やかに演奏会が始まった。
弦楽四重奏で五木の子守唄や青い山脈、フルートで夕焼け小焼けや赤とんぼ、チェロの桜庭氏も参加してくれてサンサーンスの白鳥やルビンシュタインのメロディなどを演奏した。
住民は初めてのクラシックの演奏に触れて、やっぱりテレビで聞くのとは大違いと喜んでくれた。