4月2日日曜日午後2時よりシンフォニア岩国多目的ホールにて石井啓一郎ファミリーコンサートが開催された。
愛の挨拶に始まり、チゴイネルワイゼンで締めるといういつものパターンで、今回内側に入るのはヘンデルのヴァイオリンソナタ、クライスラーのレチタティーヴォとキャプリス、シンコペーション、ウィーン奇想曲、クーラウのフルートとヴァイオリンとピアノによる協奏的三重奏曲。休憩を挟んでシューベルトの即興曲と幻想曲、そしてウクライナと日本の歌をフルートで。ヴァイオリン1本で弾くことはあまりなかったのでレチタティーヴォとキャプリスは新鮮だったとの感想を寄せて下さった方もいたが、拍手が一番多かったのは3人で演奏した三重奏曲だったように思う。
お客さまは昨年並みに130人ほど。このコンサートは今回で22回目。ずっと聴き続けている方の中にはもう高齢になって来れなくなった方もいる。その代わりに初めてという方がかなりいてありがたいことだ。
コンサートの形も多様化し、オンライン配信があったり、ゲームの音楽ばかり集めたプログラムでやったり、お客さんをどうやったら集められるか皆苦労している。でも、今回も会場に足を運んで下さった方々は、真面目に取り組んでいる音楽を肌で感じて、自分の生きていく力にもなったのではと思う。思いたい。「すごく良かった!」「涙が出ました!」「夢のような時間でした」などの声が寄せられた。
耳だけで聴くのではない。目で見て、肌で感じて、会場で一緒に聴いている人全体の、そして演奏している人の、息づかいを感じてコンサートは成り立つ。
初めていらして下さった方々、どうぞ来年もお運びください。

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