6月3日(木)京都コンサートホール、6日(日)ヒストリア宇部、15日(火)東京銀座王子ホールでの石井啓一郎ヴァイオリンリサイタルが終わった。
プログラムはドヴォルザーク ロマンティックな小品から第1番と2番、モーツァルトのヴァイオリンとピアノのためのソナタk454、サラサーテのプライエーラ、ハバネラ、休憩を挟んでスコット 蓮の国、そして前半のドヴォルザークの続き、第3番と第4番、最後はシューベルトのヴァイオリンとピアノのためのソナタ「デュオ」
ヴァイオリンにとってはシューベルトなどとても弾きにくいパッセージがあったりしたが、ピアノパートはそれ程技巧的には難度は低く、むしろウィーンのエッセンスを醸し出したいと思って練習していた。
京都ではいつもたくさんチケットを売ってくれるスタッフが家の事情で全然動けず、全体でもコロナの影響で売れていなかった。それに緊急事態宣言下でホールも5月30日まで閉鎖されていた。5月28日に宣言が解除されるか、延期されるか、それによってホールが解放されなければリサイタルは中止だった。28日結局宣言は延長となったが、29日協議の結果、昼前にホールは対策を講じた上での再開を認めるとの電話があった。京都新聞もイベント情報に載せてくれた。そのお陰か、予想以上にお客さんが入ってくれてスタッフもほっとしていた。翌日、聴きに来てくれた知人のメールには大変感動した、来れなかった友達に報告しましたとの事。またある人は北九州市に住むお母さんにとても良かったので宇部まで聴きに行ってと電話したとか。でも京都から4日に岩国に帰り録音を聴くとまだまだ反省の余地有り。
翌日午後宇部に向かう。
今回は宇部ではスタッフの提案で宏二郎の絵や秀太郎の楽器も展示してファミリーのコラボとなった。ヒストリア宇部は固定椅子ではないので初め50席並べておいた。しかしどんどんお客さんがいらして椅子が足りず、後ろの方迄ぎりぎりに並べて漸く間に合った。90人近くのご来場だった。休憩時間は宏二郎や秀太郎との対話のため20分取り、それもお客さんには好評だった。演奏の方も京都の反省もあり、修正して弾いたつもりだった。しかし、その録音を聴いてまたまた反省しきり。14日に上京するまでまた音楽の初めからやり直した。
そして迎えた15日の本番。王子ホールは300の定席なので入れるのは150迄と言う事だったが、140位は埋まっていただろうか。
ドヴォルザークが始まってホールに幸せ感が満ちていった。アンコールが終わっても拍手がなかなか鳴り止まなかった。ブラボーと言うのは禁止されているのでお客さんの中には頭のうえで拍手する人も何人か居た。
今回、石井は全曲椅子に座って弾いたので音の伸びがどうだったか心配だったが、後日聴いた人からのメールでは、座って弾いていたのには何の抵抗感もなく、音も充分に響いていたとの事。涙が出たと言う人、石井ワールドを堪能しましたと言う人。大方好評だったのでほっした。
現在72歳。いつまで満足の行く演奏が出来るだろうか。

京都コンサートホール

京都コンサートホール
ヒストリア宇部2021



ヒストリア宇部3-2021

ヒストリア宇部4-2021


ヒストリア宇部にて

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王子ホール終演後