2019年04月

4月7日から開かれていた宏二郎展が14日に終わった。
今回は宏樹庵に油絵15点、幸明館には流木や鉄片など近くの海岸に打ち寄せられたものにろうそくを描いたイコンを24点、計39点の作品が展示された。
油絵の中でも錦川上流と思われる、朝靄が立ち込めているような川「山河」は幅200センチもある大作。床の間の絵は濃い藍色の森「青寂」。どちらも奥行きの深さを感じさせる作品となっていた。
イコンはこれまでは流木に描いていたが、今回は鉄製の、何だったのかもう解らなくなってしまったものも海岸で拾ってきてろうそくを描いた。人が使っていたであろうその鉄片も、変わり果てた形になっているのだがろうそくを描くと何か命が宿るような気がする。
開催日に先立って6日夜には宏樹庵でオープニングパーティが催された。20人くらいのお客さんが集まり、岩国寿司やシシ肉のシチューなどを囲んで和やかに話が弾んだ。
日刊いわくに、中国新聞、毎日新聞、アイキャンでも取り上げられ、それを見て来ましたという人もいた。今回はかなり多くの場所にチラシを置いたのだが、それを見て来る人はあまりなく、やはり口コミで誰かが誘わないと来てくれないことを改めて思い知らされた。
展覧会の終了した14日の夜、家族で打ち上げの会をした。前菜に近所の蕨を煮たものとお隣の畑の牛蒡を酢牛蒡にしたもの、枝豆。ゴマ豆腐。採りたての筍と庭の蕗の炊き合わせ。瀬戸内海の水カレイを塩焼きにしてあとは貝汁やアボカドとクリームチーズのサラダなどいろいろ賑やかに食卓に並べた。お酒はうま味たっぷりの日下無双(ひのしたむそう)。「俺は宏二郎の絵が何点売れるかが一番の関心事だ。」と言う石井の弁は厳しく、11時にもうお開きにしましょうと私が言い出すまで続いた。

宏二郎展をずっと見守ってくれていたザイフリボクの白い花も少しずつ散り始めた。

山河
山河。輝きが素晴らしい。そして奥の奥まで川が続いている。

青寂
青寂。静寂ではなく「青」という字を使ったのは宏二郎の造語。

イコン
右端の板は五橋の酒井さんが持ち込んだとても古い板

イコン2
流木にも存在感がある。

鉄片
今回初めて鉄片にもろうそくを描いた。

ろうそく達
ろうそく達。1個1個を壁などに掛けるとまた風情があるのだが。

オープニングパーティ
オープニングパーティの夜7時には宏樹庵に入る小径にろうそくがともされた。

反省会
打ち上げ。孫も一緒に乾杯!



前菜
前菜。

筍と蕗
庭の蕗なので細いけれど香りと甘みがあった。

ザイフリボクの花
ザイフリボクの大きな木。手前は幸明館(宏二郎のアトリエと展示室)
塀沿いに咲いているのは赤と白のトキワマンサク。











familyconcert2019[1]

3月31日日曜日午後2時よりシンフォニア岩国多目的ホールにて恒例の石井啓一郎ファミリーコンサートが開催された。
今回18回目。啓一郎と啓子のコンビはもとより、それに陽子が加わって華やかで和やかなコンサートとして好評を得ている。
ヴァイオリンとピアノでドビュッシーの「小舟にて」とフォスターの「故郷の人々」の後、フルートとピアノでマルティヌーの「フルートとピアノのためのソナタ第1番」とボルン作曲の「カルメン幻想曲」。休憩を挟んで再びヴァイオリンとピアノでブラームスの「ワルツ」や「ハンガリー舞曲第4番」。そしてなんとサラサーテの小品ばかり4曲を並べるといった思い切ったプログラム。後藤みどりなら余裕で弾ける曲かもしれないが、石井啓一郎はそれほど技巧を得意とはしていない。むしろ民謡などを石井独特の節回しで弾くほうが合っている。毎日毎日の練習が大変だった。歯が痛くなって歯医者に何度も通った。(彼は曲のせいではないと言っていたが) 何とか本番までには一応お客さんに楽しんでいただけるまでにはなった。
このたびのコンサートのチケット販売に向けてはいつものスタッフはもちろんだが、岩国西ロータリークラブの方々が大変協力的でお蔭さまで例年より多い200名近いお客さんが集まった。高校生以下の子供たちも高森小学校の吹奏楽部の児童が19名などいつもよりかなり多かった。
翌日、スタッフの一人の家には大変良かったとの電話がいろいろな人からかかったとのこと。
クラシックの音楽が根付いているとはなかなか言えないこの地方だが、続けているうちに少し皆さんがコンサートに慣れてきたような感じがする。
これからももっとファンの層を広げて続けていきたいと思う。

陽子1

陽子2
陽子の暗譜力には定評がある。

啓一郎2 

啓一郎1

啓子
シベリウスのロマンスを久しぶりに弾いた。


アンコール1
石井のトークで皆さんにっこり。

アンコール2
アンコールはクロンケの蝶々。






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