6月1日京都、4日宇部、そして15日東京。全く同じプログラムのリサイタルがようやく終わった。
京都と宇部は移動して翌々日だったので連続した感じだったが、宇部の後、東京までは時間があったので京都の時の録音を聞いたり、家で録音し直して聞いたりしてテンポ、バランス、音程などだいぶ手直しした。
迎えた東京のリサイタルではお互い合わせる事を考えず自由に弾こうと申し合わせ、その結果、モーツァルトでは私が焦る程合わないこともあったが、流れは悪くなかったらしい。聴衆には大変好評で、楽しんで聴けたという声が多かった。モーツァルトをプログラムの頭にしないでプロコフィエフの小品から始めたのも良かったのかもしれない。ベートーヴェンのクロイツェルソナタではどうしても熱がこもり過ぎて音を外すこともあったが、どこか冷静な所も常にあった。最後のフォルティッシモの音が消えていった時、弾き切ったという感慨があった。


1977年以来40回目のリサイタルが終わった。
初めの頃は父や企業などの協力もあってお客さんは多かった。しかし時代の流れもあり、次第にお客さんを集めるのは大変になってきている。今年68歳。古希まであと2年。いつ、どんな病気で倒れるかわからない。でも気力がある限り、また聴きに来て下さるお客さんがいる限り、このリサイタルももう少し続けようと思う。
皆さんどうぞご感想をお寄せ下さい。

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東京文化会館ホワイエにて終演後。