2016年03月

3月18日から22日まで宇部市文化会館第2展示室にて米本一幸・宏二郎 墨と彩の響流展が開催された。
米本一幸は石井啓子の母、宏二郎は石井啓一郎啓子の次男。書と油絵60点ほどが展示された。

書と油絵は同じ美術の仲間ではあるが、描き方、色使いによっては全く相容れない分野かも知れない。しかし宏二郎の絵はまるで日本画の様な筆致で母のかなの書ととてもよく調和していた。また親子ではなく一世代飛ばした孫と祖母の二人展という企画はあまりないかもしれない。
88歳(数えで言うと卒寿)と39歳、ほぼ50歳違いの作者はお互いの作品を高く評価している。今回母は山口県での開催ということを意識して山頭火の句を多く書いたが、その中の7句に宏二郎が挿絵を付けた作品も並ぶ。書の流れ、主張を損なう事なく、それでいて絵があることでその作品が生きてくる。これは絶妙なコラボだ。山頭火のふるさとばかりの5句を集めて横に並べた作品群もある。これは万葉仮名を使わずに書いたので誰でも読めて優しさあふれる作品となった。山口県の徳地和紙を使った作品も3点展示された。徳地和紙は奈良時代から受け継がれている山口県の特産で、職人さんはもう二人だけになってしまったが、この地方で採取される良質のこうぞみつまたを使って昔からの手法で紙を漉いている。とても丈夫なので電気スタンドの傘や人形作りに使われたりしているが、今回初めて取り寄せてみて書の作品となった。

第2展示室は327㎡の広さがあり初めは3分の一ほどを仕切ろうかとも思ったが、作品の点数が多く、宏二郎は一番大きな作品の展示を取りやめたほどだった。広い会場の真ん中には嵯峨御流の辻井ミカ先生のご紹介で広島からわざわざいらして下さった青野直甫先生が立派なお花を活けてくださった。初めは蕾だった桜は会期中にだんだん開いてきて最後満開になり美しかった。
「咲き満ちて桜たわわに那智の神 水原秋櫻子」
という作品もあったが、本当に神様がこの会を支えて下さったのかもしれない。
来場者5日間で647人。

響流展
会場は大変広かった。
コラボ
米本一幸の書に宏二郎が絵を添えた7点。
徳地和紙
徳地和紙を使った作品
絵と書
書と絵の作品がバランスよく展示された。
嵯峨御流
最終日のお花。桜も椿も散らずに咲いた。青い壺も美しかった。
桜
3か所のコーナーには繊細なお花も活けられた。
チューリップ
この黒い花はチューリップ
変わった花
こんな花も。(葉はジャングルブッシュ、筒のような花はバンクシアという花だそうです)
 

3月15日黒磯自治会館の隣の土地で地鎮祭が執り行われた。

ここに母と宏二郎のアトリエ兼倉庫を建てようと決めたのは、もう4年以上前。しかし、この土地は市街化調整区域で建物を建てるのには相当厳格な規制があることが判る。アトリエだけでは駄目で、宏二郎の住み家を建てなければならなかった。大工さんを決めて、その知り合いの設計士さんを紹介してもらい、設計に取りかかったが、県や市の許可が下りるまで3年かかった。その後土地が高いところにあるので、最近の土砂災害などを経て建築基準がまたまた厳しくなり、土地を少し削り、低くした上でコンクリートのL字鋼を埋め込んでやっとよろしいという事になった。
明日、県の審査があって最終的に決まるのだが、OKだったら4月5日棟上げにやっとこぎ着ける。
なんとも時間がかかったが、ようやく前が見えてきた。

今日は大変良いお天気だった。
10時少し前に白崎八幡宮から神主さんが来てくれた。
その前に大工の久良さんが笹竹を四隅に立てておいてくれた。
神主さんは祭壇を組み立て、旗を立て、しめ縄を張った。祭壇の上にこちらで用意したお酒、塩、米、水、野菜や昆布などを並べた。
神主さんは大きな太鼓も持参していた。
いよいよ地鎮祭が始まる。
神主さんは大きな太鼓をたたきながら祝詞をあげる。その太鼓の音は山や向こうのアパートにはね返ってこだまのように帰ってくる。場所が高いところで、近くに遮るものが何もなかったので、この広い辺り一帯が祝詞に包まれて荘厳な感じがした。
そのあとは参加者が順番に玉串を奉納したり盛り土に鍬を入れたりして、1時間くらいで終了。

終了後は設計士さんが持ってきてくれた模型をみんなで見ながら歓談。
とても気さくな神主さんだった。
鶯が鳴いていた。
地鎮祭始まる
地鎮祭の始まり。祭壇の上にはいろいろな物が並び賑やか。
太鼓をたたきながら
神主さんの太鼓はとても良かった。どんどこどんどこ、大きな音はお腹に響いた。
玉串
玉串奉納
2礼2拍1礼
参加者は私達のほか設計士さん2人、大工さん3人
神主さん
最後に挨拶する神主さん

2月27日(土)山口市のさやま保育園での演奏会で晴香と絢香が初舞台を踏んだ。

晴香はヴァイオリン、絢香はまだ楽器を練習していないのでぎりぎりと回して鳴らす打楽器の一種。
晴香のヴァイオリンはひと月に1回、石井が上京した折にちょっとだけ陽子の所に寄って教えるだけ。こんなことでは上手にはならないと思っていたが、モーツァルトのおもちゃのシンフォニーをやろうという事になって今年の1月初め頃から練習し始めた。姫路の知り合いに打楽器を貸してもらったら、その荷物の中に子供のドレスも入っていて、晴香は俄然やる気を起こしたようだった。
まだヴァイオリンの4本の弦のうち、上の2本の弦しか使わない簡単な曲だったが、上手く弾けたり、全然弾けなかったり、の繰り返しで母親はハラハラドキドキだっただろう。
絢香の打楽器は休みも多く、どこでどのくらいの長さ鳴らすのかわかるだろうかと心配だった。でもいつの間にかちゃんと覚えていた。
午後2時半開演。
ヴァイオリンとピアノの小品2曲、フルートとピアノで2曲、そして向島保育園の園長先生の歌の後、晴香たちの出番が来る。
ちょっと緊張した顔。
園児たちは何が始まるのか興味深々で、シーンと静まり返っている。
最初の音から上手く乗れた。絢香も楽しそうに弾いている。
結局、最後の音が切れる瞬間までとても上手く行った。

帰ってきてから晴香に聞いた。
今日は上手に弾けたね。どうだった?
まんざらでもないような感じだった。

初舞台
本番前の会場練習の時、客席にいたほのかがとことこと舞台に上がってきて私も参加した~い!
この後、私のピアノの横に来て、勝手に一緒にポロリンポロリン。
園児たち
カナリアの演奏は園児たちの所に降りていって演奏。
この子供たちは何か面白い音がするとすぐ笑ったり、歌う時も石井が指揮をして、手を小さく降るとすぐ小さな声になったり、とても反応が良い。
 

↑このページのトップヘ