2月7日に宏樹庵にピアノが入った。
長さ197センチ、重さ約350キロのピアノ。
東京の家を出たのが1月30日。2月4日にはもう岩国のピアノ運送会社に届いたそうだ。岩国のピアノ運送会社に東京から運ぶことを頼んだら3週間以上みてくださいと言われたので、別の運送会社に頼んで東京から岩国のピアノ運送会社まで運んでもらうことにした。料金は二重になるが良かった。

前の晩は大雨だった。雨音を聞きながら私は明日のピアノ運びは延期かと思っていた。しかし、朝になって雨は止んだ。

朝8時半過ぎにピアノ運送会社の人が来て、小径の一箇所、土砂が崩れているので削ってもいいかと問いに来た。道を拡げることから始まった。
宏樹庵に運び込むことを頼んだ地元のピアノ運送会社の人は何度も宏樹庵に足を運んで、どうやって運び込んだらいいかいろいろ考えたそうだ。
12月に見に来た時はレッカー車で運ぶと言っていたが、レッカー車は4トンもあってあの小径は耐えられないだろう。鉄板を敷こうか、どうしようか・・・

少し小さめのクレーン車はのろのろと注意深く入って来たが、運転していた人は緊張しただろう。クレーン車の通った跡を見ると山側ぎりぎりに車輪の跡がくっきり付いていた。とにかく小径の道幅は狭い。それが私達の気に入っているところなのだが。
クレーン車を庭の池の端ぎりぎりまで入れる。庭木など無く、そこまで入れることができて良かった。
それから小径の入り口に停めたトラックからピアノを降ろし、台車に載せて4人がかりで支えて押してクレーン車まで運ぶ。小径の入り口近くはかなりの傾斜があるのでピアノが倒れないように皆必死だった。宏樹庵の脇まで来るとあとは駐車場なのだが、砂利が敷いてあり、台車はのめり込んでまた一苦労。
2階の窓ガラスを全部取り外してピアノをクレーンで吊り上げる。
庇にクレーンが突っかえそうになったり、1階の屋根に一人が降りて下から体でピアノを支えたり・・・
何とか窓枠にピアノが収まって入れそうな体勢になった時はほっとした。

2階に鎮座したピアノは大変いい音で響く。
ディナーコンサートの時はまた新たな感動を呼ぶだろうなという予感がした。



注意深く小径を入ってくるクレーン車


のろのろと進む


宏樹庵に到着したクレーン車



クレーン車の通った跡



トラックからピアノを降ろす



台車に載せる



坂だから気をつけて!



4人で運ぶ



砂利に阻まれて断念、置き去りにされた台車



窓ガラスを外す



吊り上げ開始



部屋側からも引っ張る



もう少し




ピアノの下で支える人



やっと入った!


完成