元旦、宏樹庵の小径の入り口で初日の出を拝んだ。

昨年は全く思いもかけない不幸な事があって自宅に落ち着いて居られなかった。今年こそは実りある年になってほしいと切に祈った。

元日の午前中の便で上京し、母や妹家族、娘家族達と賑やかに過ごした。

宏二郎が私の実家「米本」の跡継ぎになったので、そのお嫁さんと共に実によく母に尽くしてくれる。普通はおばあちゃんの方が孫に甘く、目を細めて何でもしてくれるケースが多いと思うのだが、宏二郎は毎週2回は母の所に行き、夕食を作り、いろいろ話し相手になってくれている。申し訳ないと思うほどだ。感謝。

今年も晴香と絢香は書初めをした。

昨年、まだ字も知らない晴香達を相手に私の妹が指導してくれておもしろい作品が生まれた。その妹がもういないと思うと淋しさは募るばかりだが、大先生である母が今年は教えてくれた。字も解かりかけた晴香は器用に書くが、絢香は何とも妙味がある。

さあて、今年二人は何を始めるだろうか。

6日夕方、岩国空港に降り立つと、曇り空から夕陽が筋状に地上に射していた。

私の今年の目標。

1日1時間の散歩。さっそく靴を買った。

石井は1月14日から検査入院で、21日頚椎の手術。31日退院の予定。

よくなりますように!!!!!



   

10月9日(水)午後7時より旭川市民文化会館小ホールにて石井啓一郎・啓子リサイタルが催された。
旭川で定期的に二人の演奏会の取り組みが始まってもう17年にもなる。病気の人が出てきたり、いろいろ大変な実行委員会である。
ベートーヴェンのヴァイオリンとピアノのためのソナタや、シマノフスキーの神話、林光のラプソディなど気の張る曲の後は、クライスラーの愛の哀しみ・喜び、チゴイネルワイゼンというプログラム。お客様は大変楽しまれたようで、拍手は次第に手拍子に変わっていった。
来年は札幌音鑑が5月末にと申し込んできたので、それに続けて旭川でもできるといいのだが。
打ち上げの席で「大変感動した。」という声をいくつか聞いた実行委。木造館の雰囲気が好きという人もいるが、集客しないと資金が・・・などとポツリ。うれしいことにやはり来年も継続?

翌日10日、羽田行きの飛行機は最終便だったので、Tさんが鮭が遡上を始めたので見に行こうと連れて行って下さった。
忠別川で稚魚を放流し、それが成長して故郷の川へ戻ってくるのだ。小さな魚が広い海に出た後、どうやって自分の生まれた川を認識できるのか未だに謎。Tさんは遺伝子に生まれた地形や匂い、その他全ての細かいことが組み込まれていて、成長した鮭がそれを頼りに帰ってくるのではという説もあると言う。1匹、もう産卵を終えた鮭が疲れ果てたように泳いでいた。もう少ししたら一日に100匹くらいの鮭が産卵しにくるらしい。メスをめぐってのオスの争いも繰り広げられる。壮観な風景だろうと想像する。
お昼ごはんはお蕎麦を食べに行った。その蕎麦屋の前の林できのこを発見!
地元では「落葉」と呼ばれているそのきのこ。なめこを大きくしたようなきのこで味噌汁に入れたら大変美味しいそうだ。昨夜の打ち上げの場でもさっと湯がいて醤油味をつけたものが出されていた。石井は血圧を下げるという熊笹をたくさん採ってきた。
午後は「青い池」を見に行った。砂防ダムを作って堰き止められた池は硫黄などを含み、この日は雲一つない晴天だったので空の青も吸収して青緑によどんでいた。その少し上流に滝もあった。大雪山の噴煙が手に取るように見え、雄大な景色だった。
その後は二人で「森のゆ花神楽」という温泉につかって久々にゆったりした。

オスとメスが仲良く繋がったとんぼがたくさん飛んでいた。


鮭が戻ってくる忠別川























 

 ピアノ三重奏や弦楽四重奏などの室内楽の楽しさは、一緒に演奏している相手との緊張したやりとりや、重なり合う喜びを感じ、自分だけでは到達できないほどの音楽の高みに行ける事にある。
東京で大人や子供達にもずっとそういう室内楽の指導をしてきた。
1999年に宏樹庵ができ、2000年に岩国でもそれを始めた。
みんないつも岩国にいるわけではないので、5月の連休中だけ全国各地から岩国に集まってきて、集中的に練習し最終日に発表した。その披露演奏会では、自分の音楽を聴衆に押し付けるのではなく、聴いている方も楽しんで下さるようにと、500円だがちゃんと入場料も頂く。石井も、
「うん、その演奏なら700円取れる・・・」
などと言いながら教えている。
その講習会、名付けて「ミュージックキャンプ」

昨年、宇部でもやってほしいとの事で、9月の連休中に開催した。
岩国のミュージックキャンプは各地から集まってくる人たちか宿泊するので、音楽の勉強だけでなく、レッスンが終わった後お酒を飲みながら色々な話題で盛り上がり、バーベキューをしたり、林の中を駆け回ったり、子供も多いので賑やかだ。
でも、宇部の方はほとんど宇部近郊の人達ばかりなので、レッスンを受けに来て帰るというパターンだった。
昨年に引き続き、今年も宇部で開催が決まった時、岩国を経験している一人の人が、宇部でもバーベキューなどをしたいと言い出して準備してくれた。私達は湖畔のユースホステルに泊まり、そこの屋外で、何と彼は篝火を組み立てて、火を燃やした。岩国のような本格的なものではないが充分に雰囲気は出せた。
普通のバーベキューのほか、彼は大きな鳥の丸焼きまで作ってくれた。中にハーブをいっぱい詰め込んで、竹の棒に刺して焼いたそれは、大変豪勢であり、美味しかった。
石井が小学校から中学に至るまで育ったのは、この湖のもう少し向こう側のほとりだった。その育った環境とほとんど同じような景色のユースホステルは、大変古い建物ではあるが、石井は大いに気に入ってしまった。そこの支配人のおばさんは、いつでも自分の家のように使って下さいと言ってくれるので、早速登録し会員になった。ピアノもあるし、これからはここも一つの拠点となりそうだ。

9月16日午後2時からヒストリア宇部で開かれた演奏会には、70名余りのお客さんが集まり、ベートーヴェン、ハイドンのピアノ三重奏曲や、シューベルトの弦楽四重奏曲、弦楽合奏など13のグループの演奏を楽しんだ。



俵田邸で行われたレッスン
家族でベートーヴェンの「大公」に挑戦


今回は弦楽六重奏もあった
下関の人達の初参加


昨年も参加した小学2年生


組み立て式の篝火


立派な鳥の丸焼き


弦楽合奏
芥川也寸志とグリークの二曲


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