竹林が黄色く染まっていた。風に乗って竹の葉がひらひらと舞って、宏樹庵の入り口の小径を埋めた。あっちにもこっちにも竹の子がニョキニョキ伸びて、空気も地中も生命の力に満ちている。

5月2日から恒例のミュージックキャンプが始まった。毎年この季節に開催して今回11回目。
1日に東京からの参加者が到着。2日と3日は宏樹庵のすぐ上の自治会館でレッスンが行われた。
参加者18名のうち、家族連れで来た人はふれあいパークに泊まり、そのほか単身で来た人は宏樹庵で寝食を共にした。その人数は石井家の人数を合わせると17人にものぼり、宏樹庵のあちこちから練習の音が聞こえてきて、熱心な人は夜の11時過ぎまで練習していた。
宏樹庵と自治会館は歩いて2分の距離にあり、練習をしてからレッスンに行くのは楽だったことと、食事は参加者のお父さん、岡崎シェフと、啓&啓倶楽部の藤重さんのお陰で、ふれあいパークの食事とは比べ物にならないくらいおいしかったことで、皆の満足度はかなりのものだったようだ。
初参加の人は3名、その他は皆何回目かの人ばかりで、子供たちは再会を喜び、お互いをライバルとしても認めあっていた。今回の最若年者は8歳の男の子で、ミュージックキャンプ2回目。昨年よりかなり上手になっていた。ピアノを弾くことが何よりも好きなのだそうだ。ほかの子供たちもそれぞれに上達していて、聴きに来てくださる人達が‘毎回子供たちの成長ぶりが楽しみ‘と言うのもうなずける。又、3日間という短い期間に、子供たちが皆、教わったことを自分なりに吸収して曲を仕上げようとする集中力にも毎回感心させられる。
最終日4日の午後2時からふれあいパークのイベントホールにて「散歩がてらのコンサート」が開かれた。コダイ作曲のヴァイオリンとチェロのための二重奏曲などの難曲から、楽しい曲までバラエティに富んだプログラムで、聴衆も演奏者も楽しんでいた。


道の脇に伸びた竹の子
宏樹庵の入り口の小径の脇に伸びてきた竹の子


レッスン風景2
自治会館でのレッスン

カレーの仕込み
カレーを何時間もかけて煮込む岡崎シェフ

縁側で練習
宏樹庵の濡れ縁で練習

本番2
熱演!!コダイ作曲ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲

本番1
8歳と10歳の姉弟の共演


6月に京都、東京で 石井啓一郎ヴァイオリンリサイタルが催されます。
今年のリサイタルはシューマンの第2番のソナタを中心に演奏します。

Frei aber
Einsamkeit(自由に しかし 孤独に)を旗印に人間を音楽のなかで追及したシューマンは今の世で最も求められている音楽家の一人です。

今年6月8日でちょうど200歳になります。


石井啓一郎ヴァイオリンリサイタル2010

(ポスターデザイン:宏二郎)

日時:2010年6月3日(木) 19:00開演

会場:京都コンサートホール小ホール

全席自由 3000円


日時:2010年6月10日(木) 19:00開演

会場:東京文化会館小ホール

全席自由 4000円

ヴァイオリン:石井啓一郎

ピアノ:石井啓子

プログラム:

シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ Op.137-3

サティ:左と右に見えるものー偽りのコラール 盲目のフーガ 筋肉質な幻想

ロージャ:北ハンガリーの農民音頭と舞

コダイ/シゲティ:ハーリー・ヤノシュ

シューマン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第2番 op.121

お問い合わせ:

大地の会 TEL.042(343)3455 kayishii0410@ybb.ne.jp

日本フィル:TEL.03(5378)5911

東京文化会館チケットサービス:TEL.03(5685)0650

京都コンサートホール:075(311)3090


後援:(財)日本フィルハーモニー交響楽団 日本フィル協会 ユーコートアンサンブル 啓&啓倶楽部


チケットは上記問合せ先の他、啓&啓倶楽部のホームページからもお申し込みになれます。


 七分程咲いた大きな桜の花から花へたくさんのメジロが飛び交い、ピーピーとにぎやかに鳴いていた。楽しくてしようがないという声だ。すぐ下をせせらぎがその声に和して流れる。春の明るい光がきらきらとしていた。

3月30日、先日のディナーコンサートでいろいろ手伝ってくれた人達と周防大島の竜ヶ崎温泉に行った。
朝10時、宏樹庵から下って医療センターを抜け、国道に出た所でマイクロバスに乗り込む。総勢17名。
お天気も良く、海が青かった。
通津、由宇、神代を過ぎ、大畠のところに大島へ渡る橋がある。大きな橋だ。1976年にできたそうだ。その前は連絡船が行き来していた。大島は瀬戸内海のこのあたりでは一番大きな島で、海水浴場もあちこちにあり、温泉もある。温泉の歴史は古く、江戸時代の石風呂が残っているところもある。これは石積みや岩窟の空洞を利用した熱気浴施設で、海草を敷き詰めて入るところもあったようだ。
わたしの好きな宮本常一の出身地でもある。

竜ヶ崎温泉は橋を渡ってから、島のだいぶ先の方に進んだところにある。お湯は鉄色ににごっていて少し塩辛い。
ゆったりと手足を伸ばす。湯船のへりにあごを乗せ、うつぶせに身体を反り背中も伸ばす。
次第に、身体のこわばりはお湯に溶けてゆく。

12時を少し廻った頃からお食事が始まった。
ここのレストラン特製の「潮風御膳」というコース。お刺身の盛り合わせ、たこわさ、小いわしの南蛮漬け、てんぷら、あなごの釜飯など11品目もあり、食べきれない程だ。
飲み物も各自好きなものを注文し、特に女性群では笑いが絶えない。一人、よさこい節を踊るのが上手な人がいて、その人が何もしないでただ歩いただけで、みんな笑う。
2時過ぎになって、バスの出発時刻が迫っているのに、何人かはカラオケに行って自慢ののどを披露し、またまた拍手喝さい。
帰りに、海産物のお土産やさんにも寄ったりしたので、家に着いたのは4時過ぎだった。

ディナーコンサートはすべて手作りなので準備が大変だが、また来年もみんな手伝ってくれるだろうと思った。

その晩7時ごろ、海の上に赤いぼやけた月が昇った。
明日は雨かもしれない。



温泉入り口で。


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