「啓子さん、ジャガイモを植える時期よ。」
と、何週間か前にSさんに言われた。
ジャガイモの消費量は玉葱ほどではないので、たくさん収穫した人に少し分けてもらえばいいかななどと暢気に構えていた私は、このひと言で一気にジャガイモを植える気になった。
ちょうど園芸店でジャガイモの種芋や肥料の安売りをやっていた。どのくらい植えればいいのかわからないまま、3キロの袋を一つと肥料などを買った。

ディナーコンサートが終わって陽子たちが帰って行った後、ようやく晴れた。
石井は腰が痛いので耕すのは手伝おうと思っていたのに、彼は動いたほうがいいと一人で苦土石灰と油粕の入った堆肥を混ぜて2畝耕した。
それから1週間。
所用があって東京に出かけていった石井の留守中、今日、啓&啓倶楽部のスタッフ、Nさんに手伝ってもらってジャガイモを植えた。
畑は耕してはあったが、Nさんは持ってきたトラクターでもう一度ていねいに掘り返し、畝を作ってくれた。そこにジャガイモの元肥を薄く蒔いて、半分に切って灰をまぶしたジャガイモを20センチ間隔に置いていく。土をかけて一番上にもみ殻を蒔いた。そうすることで寒さからも守られ、いずれもみ殻は肥やしになるのだそうだ。

昨日からの雨は今朝まで降り続いていたが、お昼過ぎにようやく止んで、少し日が射して来た。お日様が当るととても暖かい。春だなあ!と思った。
今年は寒かった。梅もなかなか咲かなかった。お天気も悪く、東京の青空が恋しくなった。
それでも今日は彼岸の入り。これからはだんだん暖かくなっていくのだろう。

ジャガイモは1週間くらいしたら芽が出るとの事。
毎日見に来よう。


ジャガイモ種芋
半分に切ったジャガイモ

植え付け
一畝にジャガイモを植えた。

にんにく
にんにくに追肥を与えた。6月が楽しみ!


土地がだんだん畑らしくなっていく。
道路側の畝には何を植えようか。


 3月4日(日)10回目の宏樹庵ディナーコンサートが開かれた。
開演は午後5時なのだが早い人は3時過ぎにもう来られてギャラリーに展示されている宏二郎の絵などをゆっくり鑑賞された。
今回は露天風呂のあるテラスまで見渡せるようにし、グランドピアノが入った2階を演奏会場として、前の方は座布団を敷き、後ろの方には椅子を置いて35席ほど用意した。3段に重なった梁が重厚な雰囲気をかもし出す。音も大変よく響いて、今までの1階のアップライトピアノでは表しきれなかった情感が出せるようになった。
事務局長の藤重博さんの挨拶で開演。ドヴォルザークのユーモレスクで始まり、モーツアルトのヴァイオリンとピアノのためのソナタKv377、ショパンのノクターン遺作、そしてフルートで春の海、荒城の月、ふるさと。ヴァイオリンの演奏に戻って愛の悲しみ、チゴイネルワイゼンと続いた。アンコールにはまたカナリアを披露し、拍手喝さいを浴びた。
6時に五橋酒造社長酒井佑さんの乾杯の音頭で宴会が始まる。
岩国寿司、蓮のお三杯、鯵の南蛮漬け、お刺身、ローストビーフなど11品目が所狭しと並べられ、暖かい大平がふるまわれた。朝から雨が降って寒い日だったので竹の筒でお燗をしたお酒が好まれたようだ。外のテントの下で薪をくべ、燗酒を用意していたスタッフに次々と注文が入って忙しかった。
庭のあちこちの竹灯籠に灯がともされ、雨にもかかわらず消えるどころか、濡れた地面に光が映っていつもに増して幻想的な景色だった。
通常の演奏会場とは違い、身近に演奏者の息遣いまで感じながら身体全体で音楽を味わうことのできるこのコンサート、また地元の野菜を化学調味料を使わず、昔ながらの手間暇かけて作るお料理の数々にいらした方は大変満足していらしたようだった。最後に帰られたお客様の後、時計を見るともう9時をだいぶ過ぎていた。


露天風呂
露天風呂

梅
庭の石碑のところの梅と玄関に活けた梅のコラボレーション

ディナーコンサート花
生け花は石井啓子の係り


竹灯籠
竹灯籠


竹灯籠
夜の竹灯籠


小道のろうそく
小径のろうそく

藤重さんの挨拶
藤重さんの挨拶

コンサート
演奏会

聴衆
聴き入るお客様

お土産
お土産に用意された柑橘類
(上から右回りにデコポン、紅八朔、八朔、青島、大津、はやか、真ん中はポンカン)

宏二郎展
宏二郎展

火群
宏二郎展のこの度のメイン作品「火群」

注*写真の一部は村夏至氏の提供


 2月7日に宏樹庵にピアノが入った。
長さ197センチ、重さ約350キロのピアノ。
東京の家を出たのが1月30日。2月4日にはもう岩国のピアノ運送会社に届いたそうだ。岩国のピアノ運送会社に東京から運ぶことを頼んだら3週間以上みてくださいと言われたので、別の運送会社に頼んで東京から岩国のピアノ運送会社まで運んでもらうことにした。料金は二重になるが良かった。

前の晩は大雨だった。雨音を聞きながら私は明日のピアノ運びは延期かと思っていた。しかし、朝になって雨は止んだ。

朝8時半過ぎにピアノ運送会社の人が来て、小径の一箇所、土砂が崩れているので削ってもいいかと問いに来た。道を拡げることから始まった。
宏樹庵に運び込むことを頼んだ地元のピアノ運送会社の人は何度も宏樹庵に足を運んで、どうやって運び込んだらいいかいろいろ考えたそうだ。
12月に見に来た時はレッカー車で運ぶと言っていたが、レッカー車は4トンもあってあの小径は耐えられないだろう。鉄板を敷こうか、どうしようか・・・

少し小さめのクレーン車はのろのろと注意深く入って来たが、運転していた人は緊張しただろう。クレーン車の通った跡を見ると山側ぎりぎりに車輪の跡がくっきり付いていた。とにかく小径の道幅は狭い。それが私達の気に入っているところなのだが。
クレーン車を庭の池の端ぎりぎりまで入れる。庭木など無く、そこまで入れることができて良かった。
それから小径の入り口に停めたトラックからピアノを降ろし、台車に載せて4人がかりで支えて押してクレーン車まで運ぶ。小径の入り口近くはかなりの傾斜があるのでピアノが倒れないように皆必死だった。宏樹庵の脇まで来るとあとは駐車場なのだが、砂利が敷いてあり、台車はのめり込んでまた一苦労。
2階の窓ガラスを全部取り外してピアノをクレーンで吊り上げる。
庇にクレーンが突っかえそうになったり、1階の屋根に一人が降りて下から体でピアノを支えたり・・・
何とか窓枠にピアノが収まって入れそうな体勢になった時はほっとした。

2階に鎮座したピアノは大変いい音で響く。
ディナーコンサートの時はまた新たな感動を呼ぶだろうなという予感がした。



注意深く小径を入ってくるクレーン車


のろのろと進む


宏樹庵に到着したクレーン車



クレーン車の通った跡



トラックからピアノを降ろす



台車に載せる



坂だから気をつけて!



4人で運ぶ



砂利に阻まれて断念、置き去りにされた台車



窓ガラスを外す



吊り上げ開始



部屋側からも引っ張る



もう少し




ピアノの下で支える人



やっと入った!


完成


↑このページのトップヘ